3.鹿児島県阿久根市の大自然で育つ「情熱牛」

「情熱牛」美味しさのもうひとつの理由。

●美しい海と穏やかな山々に抱かれた情熱牛の
 ふるさと「鹿児島県阿久根市」

「牛肉ってこんなに美味しかった?」「ここの焼肉を食べたら他の店のは食べられへん」「口の中でとろける旨さやね。ほんまに満足したわ」。

薩摩の久保の「情熱牛」は、多くのお客様から日々嬉しいお言葉をいただいています。これもひとえに、最高級の和牛を育ててくれている生産者グループの皆さんの力と、手間隙をかけて加工処理している業者の方やスタッフみんなのチーム力の賜物だと私たちは思っています。

でも、それだけではありません。情熱牛が生まれ育っている鹿児島県阿久根市を訪ねると、美味しさのもうひとつの理由は、その産地にあるのではないかと感じられます。

今回は情熱牛のふるさとでもあり、薩摩の久保のルーツである大山広二郎の祖父母が暮らした阿久根市をご紹介いたします。

●南国を思わせる景観の海岸線
 鳥の鳴き声と風の音が流れる田園風景

「阿久根」。この一風変わった名前は「英祢(あくね)」からきています。
「アク」とは魚や漁業の意味で「ネ」は岩礁を表しており古来から漁港として栄えてきたことがわかります。

平安時代には「英祢院(あくねいん)」と呼ばれる荘園で、1451年には島津用人によって現在の名前の「阿久根」と称されました。

南北約40キロの東シナ海に面する阿久根市。海は時間とともに刻々と色を変え、降り注ぐ陽光が海面を照らし、さざなみが光を無数の宝石のように輝かせています。

ひとたび山に目を転じると、田園風景が山の麓に広がり、人々の暮らしの営みが静かで豊かな物語を紡いでいます。

そんな穏やかな田園風景の中に「情熱牛」を育てる野崎、柳田、八重尾、石澤、山崎らの生産農家があります。

心まで洗われるような澄んだ空気のもと、ゆるゆると呼吸をして生産者らが用意した美味しい草を食べて、小鳥のさえずりを聴きながらノンストレスで育つのが情熱牛です。

●清潔で快適な環境を牛たちに。
 それが生産者たちの思いです。

野崎畜産は「薩摩おれんじ鉄道」の近く、比較的市街地にあります。清潔に保たれた牛舎でストレスのない状態で育ているため鳴き声も異臭もなく、日々の暮らしに違和感なく溶け込んでいます。

柳田畜産は、阿久根から少し離れた垂水市にあります。広々とした敷地のなかでのびのびとと育つ牛たち。牛舎からは鹿児島県のシンボルである桜島が見え、雄大な景色に心を奪われます。

八重尾畜産は公道から少し入った自然に囲まれた場所にあります。牛舎は広く、生まれたての仔牛の部屋、ヤンチャ盛りの仔牛の部屋もあり、元気に育っています。いつのまにか入り込んだ猫が産んだ子猫たちがそこらじゅうを走り回って、笑顔と活気に満ちた毎日です。

石澤畜産は、島津藩の馬の世話をしていたご先祖が切り開いた小高い山上のあります。木々に囲まれた広い敷地内には四季折々に花が咲き、のどかで優しい風景が広がっています。「ここが一番安全」と知っているのか、ときおり偶然柵を抜出た牛たちは、どこにもいかず柵のそばでじっとしているそうです。

山崎畜産は、緑深い山の麓にあります。周辺の畑で収穫した牧草を牛舎の2階にぎっしりと積み込み、牛たちの様子を見ながら、他の飼料とともに適切な配合をして食べさせています。ときどきカラスのお客さんも牛を見にきたりして、のんびりとした牛舎の雰囲気が印象的です。

どの農場も個性があり、牛たちにとっては快適な環境です。それにも増して、情熱牛を育てている生産者の牛に対する愛情の深さには驚かされます。

この海あり、山あり、歴史もある、魅力的な阿久根市で生まれ育った生産者さんは、皆さん優しく、純朴で、穏やかです。

そして「よい牛を育てたい」という気持ちを強く持っています。だからこそ、どこにも負けない「情熱牛」を生産することができるのだと、改めて感じます。

これからも薩摩の久保は、彼らとともにお客様に喜んでいただける最高級の牛肉を提供してまいります。

change_history